マッキントッシュスピーカーを修理した
ブリッツェン6に純正装着されているマッキントッシュオーディオは、全域にわたって高音質で、操作部のデザインや質感も良く、とっても気に入っている。
2ヶ月ほど前に、AUX入力システムを導入し、iPhoneからの音楽再生を楽しんでいたところ、スピーカーからビビリ音が混ざるようになってしまった。
ドアの内張を剥がしてみると、想像のとおりエッジ部分が経年劣化して破れていた。手で触れるとホロホロと崩れるようなモロさである。
新しいスピーカーに交換しようにも、マッキントッシュオーディオの出力(スピーカーインピーダンス)は8Ωという特殊なもので、これに市販の4Ωスピーカーを繋げると過電流でマズイことになるだろう。
中古部品を探しても、早晩同じような状況になるであろう。
修理という選択肢を探ってみたところ、同じ北海道内に、スピーカーエッジの交換部品メーカーがあることを知り、早速部品と修理キットを購入してみた。
ファンテックというメーカーの、ラバーエッジRB55という製品。左右分2枚のエッジと、接着剤セットと送料も含み6,000円弱である。これでマッキントッシュの音が復活できるのであれば最良の選択となる。
スピーカーを修理するという体験は初めてだ。
修理に着手する前の状態がこの写真。エッジは手でむしり取ってある。
スコーカー部分を外すために、導線を切る。
思い切りが必要だ。
古いエッジ部分を剥がし取る。
マイナスドライバーで大まかに剥がし、残ったエッジかすや接着剤は、カッターで削ぎ落とした。ウーハーの縁に残ったエッジかすも手でむしり取る。ウーハー裏側のエッジかすは指が届かず取りきれないと判断し、均等に付着したまま残すことにした。どの作業も根気がいる。
このあと、説明書の指示どおりに隙間ができぬよう接着剤を塗布し、新しいラバーエッジを組み付けてゆく。夢中で作業したので写真は撮り忘れた。
この時重要なのは、ラバーエッジをきちんとセンタリングさせ、ウーファーが上下左右に偏ることなく接着させることだ。接着剤は透明に乾くので、そのはみ出しを気にするよりも、エッジとウーファーを正しい位置で接着させることに重きをおく。ウーファーを手で押して微かな接触音や触感がないか十分にチェックする。
できることなら接着剤が完全に乾かぬ前に(修正が効くうちに)クルマに結線し、ウーファーから音を出してビビリ音がないか確認するのも良いかもしれない。
最後にニッパ切りしたスコーカーの導線をハンダ付けして完成。
イモ半田を誤ってウーファーの上に落としてしまったが、表面が溶けただけで穴があくことはなかった。
ブリッツェン6に、マッキントッシュオーディオの澄んだ音がよみがえった。
ちょっとテクニックは要するが、自分のクルマを自分の手で治せたというのが、実に嬉しい体験だった。