家族の用事で、東京に行くことになった。
邦楽の演奏会で使う、箏(こと)を、ブリッツェンに載せ、フェリーと自走で運搬するというミッションだ。
レガシィワゴンは、後部座席を倒すと、広大な荷室が出現する。
箏12面をパズルのように詰め込み、荷物も載せることができた。
小樽発新潟ゆきのフェリー・あざれあ号に乗り込み、ブリッツェン6にとっては2度目の航海だ。
17時に出航したフェリーは、翌朝9時に新潟港に着岸した。写真は撮り忘れた。
新潟港は、この春、岐阜県でのブリッツェン購入後、海を渡るスタート地点となった思い出深い場所である。その時登った鉄のタラップを、今回は下った。
新潟県内では、酒蔵・酒屋めぐりなどを楽しんだ。
米どころ新潟は、山間のいたるところにまで田んぼが広がり、のどかで美しい土地だ。昔、親に読み聞かせてもらいながら想像した民話の情景が、実際に広がっている。
関越自動車道をひた走り、首都高を降りると、中央線の黄色い電車が目に入った。東京を実感する光景だ。マイカーのフロントガラスに東京の景色、実に新鮮である。ワクワクした。
ホテル近くのガソリンスタンドで給油していると、中継車がやってきた。仕事帰りの人たちが大勢歩道を歩く中、技術さん風情のカッコイイお兄さんが、颯爽と切り返してバックして駐車した。銀色の中継車と赤いブリッツェン、絵になるコラボレーションだ。
泊まった部屋からの眺め。東京を実感するのはやはり夜景だ。
いつも飛行機で訪れる遠い地に、自分のクルマでやって来られた。
翌朝、演奏会会場に着き、無事楽器を下ろした。
ブリッツェン6が北海道から運んできた楽器はホール内に美しい音を響かせ、演奏会は無事終了した。
すぐに帰路へついた。
途中、記念撮影をした。
雨の銀座のあかりに、ブリッツェンの赤色が映えていた。
東京のドライバーたちはみんなジェントルだった。急な車線変更などにも優しく応じてくれた。札幌ナンバーで走る東京は楽しかった。
茨城・大洗港への道は、あえて湾岸線に向かい、荒川沿いの高速道路を走った。
楽器を満載していても、ブリッツェンはスムースな走りを見せる。
大都会にも似合うクルマだ。
ブリッツェンの窓ごしに、スカイツリーに向かってバイバイした。
またこのクルマでやってくるよ。